軸組模型


「白川郷合掌民家構造」-旧田島家 (スケール1/5)

 

 「白川郷合掌民家構造」は実際に白川村内にあった旧田島家(現白川郷技術伝承館)を五分の一に縮小したものですが、単に形だけを模したものではなく、総数271本の構造部材一本一本と、それらが組み継がれ、結束される15種406箇所の木組みの継ぎ手・仕口と縄・ネソによる結束を、実物そのままに忠実に縮小再現したものです。

 

 従って、自由に分解(解体)、組み立て(建前)ができ、見ただけでは分からない細部の構造上の仕組みを知ることができるだけではなく、建物がどのように組み上がっていく(解体される)のか、実際にはなかなか見ることのできないそのプロセスを体験することによって、単なる部分の組合せではない、生体にも似た合掌造り民家の成り立ちを学ぶことができるようになっています。

 展示物としてだけでなく、技術伝承のために活用する道具とし使われることを願って「白川郷・技術伝承事業」の一環として(社)民族文化映像研究所からの委託で平成七年(1995)に制作しました。